綴るだけ

四半世紀の怠惰

睡眠

 世界から求められていないし、求められたいとも思わない。でも認められたい。

 世界を遮断しても世界は遮断されたことにすら気づかない。

 携帯電話の電源を切り鍵付きの箱に閉じ込めた。パソコンをオフラインにした。なにかの報せが来るかもしれないと恐る恐る何度か確認してしまった。あ、地震速報来ないじゃん、と思って焦ってみてもただの言い訳でしかない。それでも結局こうやって外部との接触を試みる。

 なにからも、そしてだれからも求められていないのに(当然自分からも)、接続という名の恍惚で「つながれる」ことを確認し、巡回し、偽りの安心感(だって誰とも接触していないのだから安心も何もない)を得る。

 なにを言っているのかわからない。眠り続けても、誰も自分を咎めない。自分以外は。