綴るだけ

四半世紀の怠惰

引き出し

 誰かに引っ張り出してほしい。

 自分がずっと思っていたことはこれだった。友達がいないと言っているのもこれだった。友達なんていらない。他人の力に殻を破られたい。

 

 自分を連れ出してくれる人には、そういう人がいた。フィクションのような思い出を持っているらしい。自分にとってそれはとても大きな、苦しみだ。

 他人の幸せを呪う。幼稚な自分は他人と自分を比較して、相対的に不幸を感じる。他人の不幸を不幸だと思わない。だって自分が求めているものが自分に降ってはこないから。

 

 自力で自分を外に出すことができないのは本当に底辺的な生き様だと思う。出せるものはある、きっと。やればできる、絶対にやらないけれど。才能が本当にないと知るのが嫌だから。空想の中で生きて、空想から「出ない」ことを「出られない」ことにして世界に八つ当たりして、本当に生きる価値のない生き物で、生き物であることをも不快に思っていて、なんでこう他人への嫉妬と自分への嫌悪との二つの感情ばかりが増幅するのか。

 つかれた。